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雨漏りから屋根を守る、タスペーサーとは

投稿日:2019.2.13 更新日:2024.9.28

「縁切り」や「タスペーサー」、あまり馴染みない言葉ですよね?

「縁切り」はスレートを塗装するときに行う工程のことでして、「タスペーサー」はその縁切りを行うための道具です。

 

簡単に説明すると、

 

縁切りは、スレートの重なりに隙間を設ける作業

タスペーサーはスレートの重なりに挿入して隙間を作るための道具

 

ということです。

 

という言葉屋根塗装を依頼したとき、見聞きする機会が多い「縁切り(えんきり)」「タスペーサー」

これから屋根塗装を検討している方にはぜひ意味を知っていただきたい言葉です。

 

スレートの塗装ではとても重要な工程となりますので、これから工事を考えている方は、どんな工程なのか、タスペーサーとはどんな部材なのかをぜひ知っておきましょう!

 

 

縁切りはスレート屋根やスレート瓦の塗り替え時に必要な作業
(商品名だとカラーベストやコロニアル)

 

スレート屋根 スレート瓦

屋根材は軒先から棟に向かって一枚ずつ重ねて張っています。

釘を打っているところは部分的なため、重なりのところには隙間ができますが、侵入した水はその隙間から逃げ、ルーフィングよりも奥に水が浸透することはありません

 

屋根は構造上完全に密閉できませんし、屋根材の重なりにある隙間を塞いでしまうと、むしろ水や湿気が抜けなくなり、最悪は雨漏りに発展してしまいます。

 

つまり、屋根材の重なりにある隙間は必要なものであり、縁切りは塗装で塞がれてしまう隙間を再度作り直す工程ということです。

 

屋根塗装をすると隙間が塞がれてしまう

塗料は硬化すると塗膜を作ります。

屋根を塗装すると、重なりのところにも塗膜がつくため、もともとあった隙間は塞がれてしまいます。

 

完全に隙間が塞がれるというよりもところどころ気泡のように隙間がありますので、毛細管現象も相まって隙間の奥に水を吸い寄せます

 

正常に隙間が設けられていれば、内部の水は外側に滞りなく抜けます。

ですが、塗装後の状態は中途半端な抜け口となりますので、水が溜まりやすく、結露や湿気も起こり、ルーフィングの機能が低下して、さらに内部へと水が浸透していきます。

 

雨漏りから屋根を守る、タスペーサーとは

そうなると水を堰き止めていたルーフィングが機能せず、どんどんと水が奥へ流れ、野地板は腐食して雨漏りへと被害を拡大させます。

 

雨漏りは建物への被害がとても大きく、屋根から発生することも多くあります。

構造だけ被害を受けるのではなく、お部屋の壁や天井、床まで汚損させてしまうので、雨漏り修理+内装などの復旧まで費用がかかり、負担はとても大きくなります

 

 

雨漏りを防ぐ「縁切り」

前述した通り、縁切りはスレートの重なりに隙間を設ける作業でして、雨漏りを防ぐ大事な工程です。

スレートなど隙間が小さい屋根材は、基本的に縁切りが必要ですが、「隙間が大きい」「屋根材が反っている」「勾配が急」などの場合は、縁切りをしなくても大丈夫なケースもあります。

いずれにしても屋根の状態を細かく診断してから縁切りの有無を判断する必要があります

 

今ではタスペーサーを使うのが主流ですが、以前はカッターや川すきを使って縁切りを行なっていました。

 

従来の縁切り方法にはこちらの3つの問題があります。

 

・塗装後に縁切りを行うため、傷や汚れをつけてしまう

・作業に時間がかかる

・精度が安定しない

 

このような問題を解消したのが「タスペーサー」です。

それでは、次にタスペーサーについてご説明します。

 

縁切りを簡単にできる「タスペーサー」

タスペーサーで縁切りを行うのが主流になっています。

タスペーサーは上記の写真にある部材でして、これをスレートの重なりにある隙間に挿入します。

タスペーサーはポリカーボネート製、厚みは5mmほどで、挿入するとその厚さ分の隙間を確保できます。

 

タスペーサーの利便性はこちらの3つがあります。

 

①美観を保てる

②工期を短縮できる

③価格が安い

 

タスペーサーの3つの利便性についてご説明します。

 

①美観を保つ

従来の縁切りでは、塗装後に行なっていました。

これだとせっかく仕上がった屋根を傷つけたり、汚したりする問題がありました。

 

タスペーサーは下塗り後に設置できるため、塗装後の屋根を手にかける必要はなく、完璧な状態でお施主様にお引き渡しできます

 

タスペーサーの工程は以下の通りです。

 

【タスペーサーの工程】

1.下地調整→2.下塗り3.タスペーサー挿入→4.中塗り→5.上塗り

 

【従来の縁切りの工程】 

1.下地調整→2.下塗り→3.中塗り→4.上塗り5.縁切り

 

 

②工期短縮

従来の縁切りでは、職人2人で行なっても作業時間は1日ほどかかっていました。

それに代わり、タスペーサーを用いることで、職人1人でも約2時間程度で作業を終わらせることができ、工期短縮を図れます

工期が短くなることで、足場の解体日も早めることができるのがいいですね。

 

③価格が安い

タスペーサーを用いる利点は価格が安いこともあります。

従来の縁切りでは人件費がかかり、費用は約5〜6万円ほどかかります。

その点、タスペーサーは1個20〜50円程度で、20〜30坪くらいのお宅なら700〜1000個ほど設置するため、費用は1.5〜5万円程度で安く済ませることができます

 

 

最後に

スレートなどの隙間が小さい屋根を塗装するときは「縁切り」が必要です。

縁切りはタスペーサーを使うのが主流。

 

ここまでご覧になった方なら、「ぜひタスペーサーを使いたい」と思われるかもしれませんが、屋根の中にはタスペーサーが不要な屋根そもそもタスペーサーを取り付けられない屋根があります。

縁切りやタスペーサーを用いるかなどの判断は、実際に屋根を診断する必要があります。

 

LOHASでは、屋根をしっかりと調べさせていただいた上で、最適な工事をご提案させていただきます。

 

屋根の状態に少しでも不安な点があれば、お気軽にお問い合わせくださいね。

LOHASの無料診断は屋根・外壁問わずお住まい全体をチェックいたします!

 

無料診断はこちらの「プロが見る無料診断」をご覧ください。

 

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