シーリング(コーキング)の増し打ちとは?
投稿日:2024.11.30
外壁塗装の時に一緒に行なっていただきたいのがシーリング(コーキング)のメンテナンスです。※こちらではシーリングで統一いたします。
シーリングは建物に生じる隙間を塞ぐ充填材です。
防水性と気密性を保つ大事な役割を担っており、10年くらいすると劣化してメンテナンスが必要になってきます。
シーリング施工では「打ち替え」と「増し打ち」の2つの工法があり、打ち替え工法で行うのが基本ですが、施工箇所によっては「増し打ち」が適していることもあります。
工法の違いについてまで知らなきゃいけないの?と思われるかもしれませんが、防水に関わる大事なことですので、ぜひ増し打ちについてポイントを押さえておきましょう!
目次
増し打ちとは?打ち替えとの違いについて
増し打ち工法は既存シーリングを残し、その上にシーリングを充填する工法です。
それに代わり、打ち替え工法は既存シーリングを完全に撤去してからシーリングを充填します。
せっかくメンテナンスをするのだから、古いものを残さない打ち替え工法がいいように思えますが、施工する場所によっては増し打ち工法が適している場合もあります。
シーリング工事では、打ち替え工法で施工するのが基本です。
しかし、施工する箇所によっては、雨漏りを招く原因になることもありますので、どちらの工法が優れているという判断ではなく、施工箇所に適した工法を採用するということが大事です。
シーリング工事についてはこちらの「外壁塗装と一緒におすすめしたいコーキング工事」をご覧ください。
増し打ちを採用される箇所
増し打ち工法を採用するのは以下の箇所または条件の時です。
・入隅や取り合い部など防水紙を傷つけるリスクがある箇所
・雨漏りの原因となりやすい窓や玄関などの開口部
・ALCなどシーリングを厚く充填できる
上記3つについて解説いたします。
入隅や取り合い部など防水紙を傷つけるリスクがある箇所
入隅とは外壁が内側方向に接するところを指します。
図形だと内角に当たるところでして、外角は出隅といいます。
また、取り合い部は部材同士が接する継ぎ目のことです。
入隅と取り合い部は、隙間が小さくてシーリングを完全に撤去することが難しく、無理にカッターの刃を押し込もうとすると防水紙を傷つける可能性があります。
もし、防水師を傷つけてしまったら、そこから水が入り込んで雨漏りを引き起こしてしまいます。
そのため、入隅や取り合い部は、防水紙を傷つけないように増し打ち工法で施工するのが一般的です。
雨漏りの原因となりやすい窓や玄関などの開口部
窓や玄関は外壁をくり抜いて設ける構造です。
周囲には継ぎ目ができて水の侵入口となってしまうため、窓や玄関を設置するときは、雨仕舞いをきっちりしておかなければなりません。
窓や玄関枠には防水紙や防水テープなどで雨仕舞いしていますが、外側の周囲はシーリングで水の侵入を防いでいます。
開口部は水が入りやすい構造なことと前述でもあったように防水紙を傷つけるリスクから増し打ち工法で施工するのが一般的です。
窓まわりのシーリング工事についてはこちらの「窓まわりのコーキングの劣化は雨漏りに注意!」で詳しく解説しております。
ALCなどシーリングを厚く充填できる
サイディングの目地は打ち替え工法で施工するのが通常ですが、ALCではシーリング厚を十分に確保できるため、1回目は増し打ち工法で施工します。
また、サイディングに厚みがあり、10mm以上シーリング厚を確保できれば、コストを抑える目的を優先する場合は増し打ち工法を採用することもあります。
住宅に用いられるサイディングの厚みは14mm〜21mmまであります。
それに代わりALCは厚型で75mm〜150mm、薄型で35mm〜75mmなので、厚みがまったく違います。
サイディングの種類にもよりますが、よほどの理由がなければサイディングの目地は一般的に打ち替え工法で施工していただくことをおすすめします。
シーリングの打ち替えについてはこちらの「外壁目地のコーキング打ち替え工事とはどんな工事?」をご覧ください。
1〜2mmくらいの厚みだと意味がありません!10mm以上が推奨!
シーリングは表面だけ新しくしても意味がありません。
よくトラブルになっているのが、1〜2mmくらいの厚みしかシーリングを打っていない場合です。
メーカーが推奨しているシーリング厚は10mm以上ですので、たとえシーリングを新しくしても1〜2mmでは防水にすらなりません。
厚みを確保できないのに増し打ち工法を提案してくる業者は、シーリングの量を減らして安くすることが目的です。
増し打ちすれば古くなったシーリングを覆い隠せるため、新しそうに見えてしまうのも要注意です。
知らずに業者に任せると見せかけだけの工事をされてしまいますので、十分にシーリングに厚みを確保できる施工を提案しているか、よく業者を見極めてください。
打ち替え工法と増し打ち工法は状況や条件に合わせて適宜使い分けます
いかがでしたか?
シーリング工事は外壁塗装と一緒によく行われますので、工法の違いについてはポイントを押さえておきましょう。
【打ち替え工法】
既存シーリングを完全に撤去してから新しいシーリングを充填する工法。基本的に打ち替え工法で施工。
【増し打ち工法】
既存シーリングを残し、その上にシーリングを充填する工法。窓や玄関などの開口部、水が侵入しやすいところや防水紙を傷つけるリスクがあるところで用いる。
そしてシーリングの厚みは10mm以上を確保することがメーカーにより推奨されています。
1〜2mm程度では見た目だけの見せかけの工事です。
シーリング本来の機能を果たせていませんので、増し打ちの提案があった場合は、ちゃんと必要な厚みを確保して施工してくれるか確認しましょう。
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